
©2019 CJ ENM CORPORATION,BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED.
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2019年の韓国映画『パラサイト 半地下の家族』について、結末までのあらすじをご紹介しています。
いわゆる386世代の1人とされる鬼才ポン・ジュノ監督が、全員失業中の一家の“パラサイト”生活の様を描いたブラック・コメディーの全貌とは・・・?
映画『パラサイト 半地下の家族』作品情報

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【原題】
기생충(韓)
Parasite(英)
【製作年・国】
2019年・韓国
【監督】
ポン・ジュノ
【キャスト】
ソン・ガンホ、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チャン・ヘジン、イ・ジョンウン、チョン・ジソ、チョン・ヒョンジュン、パク・ソジュン
【本編尺】
132分
【作品概要】
『パラサイト 半地下の家族』は、『殺人の追憶』『グエムル-漢江の怪物-』などのヒット作を多数生み出している韓国の鬼才、ポン・ジュノ監督による人間ドラマです。
韓国の半地下住宅で暮らす貧しい一家が、とある裕福な家庭と接点を持ち、“パラサイト”していくさまを描きます。
ブラックコメディ、社会批判、サスペンスなど多数の要素が絡み合い、ジャンル付けが不可能な至高のエンターテインメント作品となっています。
主演は、本作が4回目のポン・ジュノ作品出演となるソン・ガンホが務めています。
『パラサイト 半地下の家族』は、第72回カンヌ国際映画祭で、韓国映画では初となるパルム・ドール(最高賞)を受賞。
韓国では2019年5月に公開され、観客動員数1,000万人を突破しました。
先日第92回アカデミー賞のノミネーションが発表され、韓国映画初の作品賞のほか、監督賞、脚本賞、美術賞、編集賞、国際長編映画賞の6部門にノミネートされるという快挙を成し遂げました。
日本では2019年12月27日の先行上映から大きな話題を呼んでおり、ロングラン上映となることは間違いなさそうです。
ポン・ジュノ監督自身が「ネタバレ禁止」を謳うほどの予測不能の展開を、ぜひお確かめください。
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映画『パラサイト 半地下の家族』のストーリー!ネタバレ注意

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半地下の貧しい住宅で暮らすギテク一家は、父親のキム(ソン・ガンホ)を筆頭に全員が失業中です。
一家は、ネットもほとんど入らない半地下で、他の家のWi-Fiの電波を探してスマホを使い、ピザの箱を組み立てる内職で生計を立てています。
一家の主であるキムは、運転手などさまざまな職に就いていましたがどれもうまくいきません。
妻のチュンスク(チャン・へジン)は元ハンマー投げの選手で肝っ玉母さんです。
長男のギウ(チェ・ウシク)は大学受験に何度も失敗しています。
そして妹のギジョン(パク・ソダム)は美大を目指していますが、2人とも予備校に行くお金などありません。
ある日、ギウの友人でエリート大学生のミニョク(パク・ソジュン)が、不思議な石を手土産に、ギテクの家を訪ねてきます。
そしてミニョクから家庭教師のアルバイトを紹介されたギウは、面接のために、高台の豪邸で暮らす裕福なパク家を訪れます。
パク家の主は、IT企業の社長のパク・ドンイク(イ・ソンギュン)です。
妻のヨンギョ(チョ・ヨジョン)は美しく天真爛漫で、自分では注意深いつもりですが、基本的に人を疑うことを知りません。

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ギウはヨンギョの信頼を勝ち取り、パク家の娘・ダヘ(チョン・ジソ)からも気に入られ、ダヘの英語の家庭教師として正式に採用されます。
パク家の下の息子・ダソン(チョン・ヒョンジュン)が少々困り者であり、ダソンの美術の家庭教師を探していることを知ったギウは、妹ギジョンを他人と偽り、美術教師として送り込む策を企てます。
ギジョンは、ネットで調べた絵画と心理学の知識を駆使してヨンギョから信頼され、こちらも正式に家庭教師として採用されます。
次に彼らはパク社長の運転手に目を付け、ギジョンの仕掛けで運転手がクビになるよう仕向けます。
そして元運転手であるキムが、またしても身分を偽ってパク家の運転手として入り込みます。
さらに彼らは、長く家政婦を務めているムングァン(イ・ジョンウン)を追い出すため、彼女が桃アレルギーであることを利用し、結核患者であるとヨンギョに信じ込ませます。
クビになったムングァンの後釜として、チュンスクが入り込みます。
こうしてギテク一家は、それぞれが他人のふりをして、全員がパク家で仕事を得ることに成功します。
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ダソンの誕生日、パク一家は全員でキャンプに出掛けました。
ギテク一家はパク家の豪邸で酒を飲み、自分の家のように振る舞ってくつろぎます。
外は大雨ですが、高台の豪邸の中にいるギテク一家は、それも風情があると言わんばかりでその場を楽しみます。
そんな中、元家政婦のムングァンが突然パク家を訪ねてきます。
地下室に忘れ物をしたというムングァンを中に入れると、地下室にはシェルターがありました。
借金取りから逃れていたムングァンの夫が、4年以上も地下室で生活していたのです。
ムングァンは、お金を払うから週に1回だけ夫に食べ物を届けてほしいと頼みますが、チュンスクは警察に通報しようとします。
それを盗み見ていたギテク一家が見つかり、身分を偽っていたこともばれ、その様子をムングァンのスマホの動画で撮影されてしまいます。
詐欺の証拠を押さえられたギテク一家は、ムングァンから脅されますが、何とかスマホを奪い、2人を捕まえて地下室に閉じ込めようとします。

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そんな中、大雨でキャンプが中止になったから間もなく帰宅するという連絡がヨンギョから入ります。
一家は大急ぎで家の中を片付け、2人を地下室に連れていきます。
ムングァンは脱出を試みますが、間一髪のところでチュンスクに蹴り飛ばされ、シェルターへと続く階段に落下して頭を打ってしまいます。
そしてギリギリのところでパク一家が帰宅し、チュンスク以外の3人はそれぞれ身を潜めてやりすごします。
チュンスクは、ヨンギョから、息子のダソンの様子がおかしくなったのは、誕生日に幽霊を見たと言い張ってからだということを聞かされます。
その幽霊は地下室にいたムングァンの夫ですが、ヨンギョは当然彼の存在など知るはずもなく、幽霊を信じるわけもありません。
ムングァンの夫は、地下の電気スイッチを利用して、モールス信号でメッセージを送り続けていました。
ボーイスカウトに入っていたダソンは、おそらくそのメッセージが解読できていましたが、周囲はそのことに気付いていませんでした。

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その夜、ダソンは大雨にもかかわらず中庭にテントを張って寝ると言ってききません。
パク夫婦は、テントを張った庭が見える位置のソファで寝ることにします。
ソファのすぐそばにあるテーブルの下に隠れていたギテク一家は、キムは良い運転手だけれど“臭い”が気になるという会話を聞いてしまいます。
その後ギテク一家は何とか脱出して自宅に戻りますが、大雨のせいで家は浸水。
体育館への避難を余儀なくされます。
思いつめた様子のギウは、友人ミニョクからもらった石を持ち出して避難していました。
翌日、ヨンギョは、息子の誕生日パーティーにギテク一家を誘います。
前日の出来事と自宅の浸水で疲労困憊のギテク一家ですが、皆それぞれいつも通りの役割でパク家に向かいます。
今回の騒動の責任を取ろうしたギウは、ミニョクからもらった石で地下室の2人を殺そうとしますが、逆にムングァンの夫が仕掛けた罠にかかり、石で頭を殴られます。
パーティーでは、ダソンのトラウマ克服のために、ヨンギョがサプライズを計画していました。
ケーキを運んできたギジョンが襲われたら、インディアンにふんしたドンイクとキムが助けに入る、という算段でした。

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しかしここで、地下から出てきたムングァンの夫がパーティーの場に乱入し、ナイフでギジョンの胸を刺します。
それを目撃したダソンは、幽霊を見た時と同じように白目をむいて倒れます。
彼はチュンスクにも襲い掛かりますが、逆にバーベキューの串で刺されます。
ドンイクが彼の“臭い”に顔を歪めた時、キムの中で何らかの感情が弾けます。
キムはドンイクをナイフで刺し、そのまま行方をくらまします。
1か月後、頭部を石で殴られて脳の手術を受けたギウが目を覚まします。
キムに刺されたドンイクは亡くなり、キムは依然として失踪中。
ギジョンも亡くなり、ギウは母チュンスクと2人で貧しい生活を送っています。
マスコミや警察の騒ぎが少し収まってきた頃、豪邸が見える山に登ったギウは、ライトを利用した地下からのモールス信号に気付きます。
父キムは事件後に豪邸の地下室に逃げてそのまま過ごしており、そこで書いた手紙をモールス信号で送っていたのです。
ギウは、いつかお金を稼いで家を買い取り、父と再開することを心に誓うのでした。
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映画『パラサイト 半地下の家族』の感想と評価

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ついつい、韓国の貧困層がどうとか、それに対して日本の生活はどうとか、あれこれ余計なことを比較して考えてしまいがちですが、そういう小難しい話は置いておいて鑑賞するべきだと思いました。
製作側が伝えたかったことはともかく、評判を聞いて興味本位で観に行ったものの、気がつけば徐々に引き込まれて行く・・・そんなタイプの映画です。
ネット上の感想に簡潔に表現したものがあったので引用させて頂きます。
予想できそうで全く予想できない展開。思ってたよりかなり深い闇が描かれていた。最初は楽しく見てたのに、どんどん画面を見るのが怖くなっていく。前半はヘラヘラしてて、後半はずっとドキドキしてた。
見終わった後はやるせない虚無感と謎の罪悪感に襲われました。コツコツお金ためて、それなりに豊かな暮らしを送りたいなあ。
引用元:https://filmarks.com/
出来の良い韓国映画を見る度に思うのが、ストーリーもカメラワークもカット割りも、日本映画よりも上手い、と言うか、世界的に一般ウケするだろうなと感じます。
センスもあるのだろうけど、やっぱり良くも悪くも作風をハリウッドに寄せているのかなと・・・。でもそこにアジアンテイストが合わさることで独特の雰囲気を作り出すことにも成功しているように思います。
日本の映画界にはもっともっと頑張って欲しい!
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