「シン・ウルトラマン」ビジュアル画像と造形を発表!成田亨氏の初案を具現化

©Tsuburaya Productions Co., Ltd.

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12月14日、東京ドームシティで開催された円谷プロによる初の大規模イベント「TSUBURAYA CONVENTION 2019」のオープニングセレモニーで、2021年公開予定の映画「シン・ウルトラマン」のビジュアルが初披露されました。

 

それは、海辺の町中にポツンと佇む(巨大だけど・・・)その姿を遠いアングルから映し出した、たった1枚の画像です。

これを目にした多くのウルトラマン・マニアが、思わず「あっ!」と声を出したとか出さなかったとか・・・。

 

その理由とは、

「あ、脚が長い!」

「アバラが浮き出てる・・・!」

ではなく、お馴染みのウルトラマン像の特徴でもある“カラータイマー”が無いからなのでした。

 

©2021「シン・ウルトラマン」製作委員会

 

マニアならば知っているであろうカラータイマーにまつわる裏話・・・。そこには初代ウルトラマンの造形を手掛けた成田亨(なりた とおる)氏の思いがありました。

それを尊重したい庵野秀明氏の意向が反映された結果、今作でのビジュアルとして具現化されたようなのです。

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『シン・ウルトラマン』にカラータイマーが無い理由とは?

先述のとおり、初代マンをデザインしたのは、青森県出身の芸術家、デザイナーとして知られる成田亨氏です。

当時、円谷特技プロダクションの契約社員だった成田氏は、1966年の『ウルトラQ』に続き『ウルトラマン』でも美術監督を務めます。

 

余談ですが、成田氏はいわゆる芸術家肌の方で、相手が円谷英二氏(円谷プロの創設者)であろうとも衝突するくらいの気難しい人物だったそうです。

そんな成田氏は、宇宙人のデザイン1つに対しても次のような信念を持っていました。

「宇宙人は星の国の武士である。遥か地球にまで攻めて来るのだから、人間にとっては悪であろうとも勇者、騎士の風格が必要である」

後の『ウルトラセブン』に登場するボーグ星人を筆頭に、西洋の甲冑などをモチーフにしたデザインが多いのは、こうした信念に基づいていたんですね。

また、仏教やヒンズー教にも造詣が深かったそうで、『ウルトラQ』に登場するケムール人や、『ウルトラマン』に登場するダダには、三面を有する阿修羅のイメージが託されていたと言います。

 

さて、同社企画文芸部の金城哲夫氏から主役ヒーローとなる “宇宙怪人” のデザインを依頼された成田氏は、試行錯誤の末に現在知られているウルトラマンの原型を考え出しました。そのデザインコンセプトは次のような方針だったと言います。

 

・徹底的に単純化された人面

・能面のように角度によっては多様な表情を見せる

・アルカイックスマイルの口元(広隆寺の弥勒菩薩像のようなイメージ)

・銀色の“肌”(宇宙ロケットからの着想)

・全身に施されたライン模様(火星の模様からの着想)

 

最終的にはデザイン画ではなく、佐々木明氏の協力による粘土造形として初代ウルトラマンのデザインは完成しています。

ちなみに、全身の赤いライン模様は、当初は青色を想定していたんだそうですが、背景の空色との兼ね合いから実現できず、血脈をイメージさせる現在の赤いライン模様に決まりました。

 

さて、完成したこのデザインですが、そもそもカラータイマーは付いていませんでした。カラータイマーは成田氏ではなく、企画文芸部の発案によって後から付け加えられたものだったのです。

噂によれば、当時、成田氏と犬猿の仲であった深田達郎氏の判断だったとも言われています。

3分間しか闘えないという設定から、ウルトラマンが弱っていく様子を視覚的に示して緊張感を高める狙いがあったようです。

 

当然ながら、成田氏はこの決定をとても嫌がっていたそうで、後にデザインしたウルトラセブンにおいては、「どうせ後から付けられるくらいなら最初から・・・」との思いで額にビームランプを付けたんだとか・・・。

 

そう言えば私は子供心に、弱っていることを相手に知らせるようなものなのに、どうしてカラータイマーなんか付いているんだろう・・・? なんて疑問に思ったものでした。

 

ところでこのカラータイマー、付けるか付けないかはギリギリまで揉めてドタバタしていたようで、ハヤタ隊員が変身するシーンのウルトラマンの胸元には見当たらないんですね。

今一度、このページの冒頭の画像をチェックしてみて下さい。

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『シン・ウルトラマン』に無いのはカラータイマーだけじゃない!

成田氏がデザインした当初のウルトラマンには、カラータイマー以外にも無いものが2つあります。庵野秀明氏の意向により、『シン・ウルトラマン』ではそれらも再現されると言うのですが・・・。

 

まず1つは、「ウルトラマンの瞳」とも呼ばれる “中の人(当時は古谷敏氏)” のための覗き穴です。

この覗き穴、当初は想定されていなかったようですが、マスコミ向けのプレス撮影会の際にスタッフに手を引かれてよろめくウルトラマンを見た成田氏が、不本意ながら自らドリルで開けたものなんだとか。

 

子供時代の私にはまさしく瞳のように感じられて、ウルトラマンの表情がちょっぴりひょうきんに思えたものでした。

 

株式会社カラー (@khara_inc)

 

そしてもう1つは、ウェットスーツを利用して作られたという着ぐるみの、背びれのようなファスナー部分です。

これについても成田氏は、本来であれば付けたくなかったようですが、物理的な事情から付けざるを得なかったみたいです。

 

しかしこの背びれも、今作のフォルムからは見事に削り落とされてツルツル・・・。より裸の人間のごときシルエットに近づいています。

 

株式会社カラー (@khara_inc)

 

以上のような『シン・ウルトラマン』のデザインは、1983年に成田氏が描いた『真実と正義と美の化身』というタイトルの絵画に基づいており、そのコンセプトを映像化したいとした庵野秀明氏の意向が反映されたものです。

正直、もっと斬新なデザイン(エヴァンゲリオンのような)に生まれ変わるのだろうと想像していたのですが、そこは生粋のウルトラマンフリークの庵野氏のこと、なるほどと頷かされてしまいました。

 

この日、「TSUBURAYA CONVENTION 2019」のオープニングセレモニーでは、主演の斎藤工さんがオファーを受けた際のことを振り返り、「だから僕が演るのか」と納得したという話を披露しています。

その辺りの経緯や裏話も興味深いものですが、やはりトップシークレットだと言う撮影の進捗状況こそが気になるところですね。

おそらく来年いっぱい掛けて小出しにされることと思いますが、引き続きチェックして行きたいと思います。

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